最高のものが最良とは限らない。
過去で言えば
VHSはベータ規格においてすべて劣っていたくらいなのだが、
ビデオテープ界の盟主になり、ベータを駆逐した。
その前で言えば、カセットテープの次は
性能面、利便性でDATと言われていたが、
実際には
割れやすく、持ち運びにかさばるCDが普及したりした。
よくマーケティングに従事している人は
消費者マインドを捉えるものがあったと
後付け論理で展開して、次の予想をそのポイントにおいて
最高のものを示すが、まずあたらない。
人間の行動は最高への追求だが、
人間の心情は最良なものを求めるという
二律背反があると僕は思っている。
どれだけいいものを提供しても
それは自分の思う最高であって
他人の思う最良ではないことが多い。
逆にいえば、自分からすれば対したことがないものでも
他人にとっては最良だったりするものもある。
厨房のマカナイ飯のメニュー化などが挙げられる。
ついつい自分の最高のものを他人に提供する気持ちになるのが
人の善意だと思うが、その善意は自分の最高なものを相手の最良と思わせる
悪意かもしれないことがある。
あまり、自分の最高のものを他人に共感させることなく
適当なほうに肩の力を抜いたほうが
相手もリラックスして最良なものを引き当ててくるかもしれないと感じてならない。
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