2010-10-20

老舗

日本人は変なもので
事業の世襲を嫌うくせに
老舗の何代目という表現には安心感を得る。

古くから信頼されていることを有難く思う癖に
それを成立させようとする行為に冷酷だ。

老舗になっている企業で世襲になっている企業の創業期は
そんな事業に誰も後を継がなかった、
仕方なく、子供もが継承したという経緯もある。
誰もやらないから、子供がという条件での一族の辛酸があり
事業が軌道に乗ってきて、一族として恩恵を受け始めると
利益にたかるかのごとく、外のものが世襲批判をし始める。
個人主義、実力主義の御旗を掲げて。

僕は老舗の世襲はブランド力としてあるべきだと思う。
それは個人主義に合わないという思うかもしれないが
創業者個人の夢を血脈を通じて成立させているという
世代にわたる個々人の創意であるというべきである。
老舗をついて、発展させるか、没落させるかは
その代の力量、個人の責任である。
それに対して、外野は介入せず、
嫌なら、自分の老舗を作るか
没落させるようなライバル事業を成立させることに注力すべきと思う。

親のふんどしで相撲をとっていいのは相続者の権利と義務。
それに対して、自由や平等という概念で略奪すべきではない。

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