2009-08-11

帰省

故郷に帰り父母の安否を問うこと、
血族間の年次報告会と言えよう。

忘れてはいけないのは、
お盆の帰省ラッシュは日本発祥の行動であることを。
人間は神事祭事は家族、部族で行うことはともに生きているからこそ
それを分かち合うという意味だった。
だから、農耕民族は収穫期を基準に、年次で行うし、
狩猟、海洋民族はその猟(漁)の祈願、成功をもとに謝肉祭を行う。

日本は農耕民族系ゆえ、年次での行動が多い。
しかし、産業構造の変化により、
集団就職、都市への移住が全国民的におこり、
血族の分散、部族、集落の過疎化が顕著になった。

でも、血族、出身への回帰の念が国民感情的にあるので、
8月のカレンダーには明確な祭日がないのに、お盆休みとしての
帰省を慣行化して認めている。

これと同じ現象が、
中国の旧正月やアジア系において、
都市部への出稼ぎの方々に見受けられる。

考えてみれば、毎日会っていない状況だからこそ
帰省という概念が発生するし、
そのお盆休みという長期の休みを企業体として出すのは
集団就職で引きはがされた血族への恩返しという意味合いも
少なからずあるようなことを老舗の企業からお聞きすると
日本の企業にもそれなりの歴史があるんだなあって感じる。

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