2012-10-04

定常

一定していて変わらないこと。

これって現代市場社会では
理想であり、悪であるという相反する二面を持つ。

理想とされるのは
不安定ではなく、一定の見通しが立っているという認識から
主に収益においてはこれを求める。

悪であるのは
固定費、無駄かどうかのポイントとしてみなされる。

面白いもので、
ある特定の定常サービスは
売り手においては、理想であり
買い手においては、悪になる。
売り手としては、その定常サービスが理想かつ前提と思っているが、
買い手からすれば、見直し、削減対象になる。

買い手側企業が発する
「経営、業務効率の改善、無駄の排除を徹底する」
とは、
売り手企業としての
「既存サービスより一層の充実」
と反することになる。

そんな市場社会の矛盾を感じてはいるが
鴨長明の方丈記にある

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」

という言葉に、定常の本来のあるべき姿勢を
温故知新の思いで感じている。


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