2015-05-08

大恩

大きな恩。深い恩。厚恩。
現代社会、恩を感じることがあるだろうか?
庶民は気づいていないのだが、
近代化、現代化というものは恩を感じさせないように改変されていたのである。
恩というものは行動で示されたもの、つまりは奉仕、サービスに対して貨幣、契約を良しとしない個々人の思いで加減されてしまう。

それゆえ、
自分が受けたサービスの価値を評価できない。
そうなると、する側、される側で価値のギャップが生まれてしまう。
~こんなにしたのに、感謝する気持ちがない
~たったあれだけのことを恩きせがましく
となり、恩という概念が社会的に負の感情を発生させる温床になってしまう。

だから、恩という奉仕行動をサービスという価値、価格で定量評価してきたのが
現代社会である。

それゆえ、恩を感じるというより、それに見合う対価を支払うことで
契約、等価交換が成り立つことになっている。

それゆえ、
現代社会は恩を感じない表現のさびしい社会に成り果てたっていう老人がいるが、
恩を感じることは必ずしも感謝ではないことを忘れて、都合のいい解釈をしている思い込み、おごりが垣間見れる。

恩を感じることのリスクを見失ってはならないのである。

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