2018-07-23

骨董

蒐集とか美的鑑賞とかの対象としての古道具・古美術品。
さて皆さんに問いたい。
人間が作るものはすべて、生産技術の影響を受けるので同じ用途のモノであれば
最新技術の製品のほうが高性能であることは事実だ。
骨董とされるものを具体的に言及してみよう。
食器などの器は材料加工、染料の洗練で、古い物よりも耐久性が高く、そして彩もきれいにできる。
絵画などの書物もデジタル加工、読みやすさにおいては現代の印刷物のほうがあからさまに情報伝達の効率は高い。

では、なぜ骨董に価値があるか、、
はっきり言えば、骨董はそのもの用途から異化されている。
器をモノを盛ることはなく、絵画は情報伝達をしたいためではない。
その骨董は、その時代のその作者が行った
「現代人では到底出来ない発想と技術、、ロストテクノロジーで生産されたもの」
に価値を見出しているからである。

みんなが出来るいいものは流行り、大量生産されるので、個々の価値は陳腐化される。
しかし、唯一、かつ非効率なモノは流行ることはないので、価値は陳腐化されない。
真の意味での付加価値を求めるならば、
効率化を目指してはいけないという事実を骨董から読み取れるのではないだろうか?

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