2013-05-29

解像

レンズを通して像を細部まで写し出すことであり、
レンズは別に物理的なレンズでなくても
眼球というレンズもあてはまるだろう。

現時点、
歴史上の多くの肖像画が当人とされているが
実際は違うという話は多い。
当時の絵師が当人として描いたものであり、
その時の流行りや権勢により描かれているものである。
だから、描かれた当時はそっくりという評価を受けたことは
間違いないだろう。もしそうでなかったら、
絵とともに絵師はこの世から消えていたからだ。

現代は写真があるから
そういうことはなく、正しく伝えられると思っているかもしれない。

しかし、それも成り立たないだろう。
過去の写真は、白黒で実際の色がわからない。
この間の写真は、解像度が低くて鮮明ではない。
そして、今までの写真は3Dになっていないから、立体的に、
なんてことが起きるだろう。
写真といえども人間の求める細部をすべて満たすことはできないのである。

また、絵師の施主への気遣いの誇張、改竄は
現代では、デジタルデータの加工が行えるので
やっている技術が成功になっているだけで
結果、本質は変わらないことは否めない。

解像度をいくら高めても
当人を投射する以上、当人ではないという事実は否定できないし、
その肖像が当時の技術としてあるべき結果であることもみとめるべきだということも。

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