2019-03-29

写本

書き写した本。また、本を書き写すこと。
中世まで当たり前のようにされていた写本。
それにより、知識が世の中に広く広がる行為であった。
しかし、産業革命後だと、欧米とアジアでは逆の価値観になった。
欧米では産業革命以降の活版印刷の登場で
写本が知的活動から商業行為になった。
それに伴い、知的財産という概念が生まれ、写本は窃盗という罪になった。
対してアジア、とりわけ仏教圏では
正本を写本、写経すること、行為そのものに価値が生まれてきた。
日本でも写経から派生した習字という
写本の一部の文字を書き写す行為を良しとしている。
そして、きれいに文字で書かれたものが写本される対象になることは
誉であるのがアジアの価値観でもある。

欧米とアジアとの価値観の違いは
今では欧米のほうが正しく、知的財産権と騒いでいる。
しかし、この先、、いつまで欧米の価値観が通じるだろうか?
なんか、、写本のいきさつを知るだけに、、
知的財産権そのものの将来が危うく感じることがある。

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